岩瀬禎之さんの写真集「海女の群像」とフリーペーパー「0470-」

写真集「海女の群像」 

1930年~60年代、御宿の海女たちの写真を撮りつづけ、一冊にまとめられた写真集「海女の群像―千葉・御宿(1931‐1964) 岩瀬禎之写真集 」に出逢ったのは、安房(あわ)に移住した2011年だったと思う。

私にモロッコを連想させた、「国際写真サロン」に入賞したという表紙の写真。モロッコのジュラバやマントを羽織っているような、ターバンを巻いているような、そんな写真。

写真集を開いてみると、上半身裸で作業をする海女たちの写真が目に飛び込んできて「こんな時代があったんだ!?」と驚きつつ、その力強さと美しさにくぎ付けになった。

土地に根差して、自然と共に生きる人々にはいつも心を奪われるけど、そんな風景がここにあったということに喜び、今となっては失われてしまった過去という現実に、悲しくもなった。

 

房総のフリーペーパー「0470-」最新号vol.48

各奇数月末に発行される「0470-」は、房総半島南部の市外局番を表している。南房総のカフェやお店にいくと、たいてい置いてあるこのフリーペーパー。内容の面白さ、充実さから、ファンも多いと思う。もちろん、私もその一人。最新号を見かけると、嬉しくてすぐに手を伸ばす。

今回の最新号を手に取り、何気なく裏返してみると、私の大好きなラクダの写真が!!

これは、御宿にある「月の沙漠記念公園」に設置されている銅像。砂漠を行くラクダの姿が大好きな私は、この公園が大好きで、心躍る場所の一つでもある。

今回の0470- では、岩瀬禎之さんの写真集「海女の群像」に登場していた元海女のお2人のインタビューが掲載されている。そこに写っていた現在の2人の写真を見て、あっ!と思った。それは、あの写真集の中でもひときわ輝いていた人だった。

懐かしい人に再会したような、不思議な感覚。そして、満面の笑みで写真に写っている彼女たちを見ることができて、嬉しくなった。

しまわれていた写真集を引っ張り出し、再び手にとる。若い海女さん、お婆ちゃんの海女さん。それぞれが力強さと美しさを放っていて、見とれてしまう。

身にまとっている服も、手織りの反物かな、藍染かな、と想像する。竹のかごに、浮きとしても使う木の桶、履いている草履に、頭に巻いている手ぬぐいも、全てが格好よく見える。

0470- vol.48には、知らなかった御宿の魅力がたくさん紹介されていた、私にとって実り多き号となった。安房に訪れた際は、ぜひ0470-を探してみてほしい。

 

 

 

写真集「海女の群像」 

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