今年の3月まで、期間限定の協議会“鋸南(きょなん)町雇用創造協議会”で2年ほどお仕事させていただきました。
鋸南町は、南房総の入り口。鋸(のこぎり)山の南側に位置している、安房(あわ)郡が住所に残っている唯一の町です。
一年目はムスリムを対象にしたインバウンドなど、観光関係も携わっていましたが、2年目からは染色と畑の仕事のみを継続させてもらうことに。
畑では和綿と藍を育てて、畑の藍で染色。二年目の畑は藍が何度も虫にやられたり、水不足だったりで絶不調でしたが、いつも染色に参加してくれていた町の人が藍をたくさん育ててくれて、みんなで藍の生葉染をすることができました。
毎月行う河津桜(頼朝桜)の定点染色
頼朝桜をたくさん植えて、管理している鋸南町。桜の頃にはたくさんの観光客が訪れます。ただ花を見て帰るだけでなく、鋸南町で桜の想い出を持ち帰ってもらおうということで、桜染め体験を作るために毎月桜染めを行っていました。
桜の枝を使って染色するのですが、季節によって桜色も変化します。写真左がコットン。右がシルクに染めたもの。でも、一年中桜色に染めることができることにおどろき。その季節の桜色を楽しむことができます。
草木染を10年以上学んで実践されている、日本寺先代の住職の奥様、藤井先生に教えていただきながら、町の人たちと染色を学び、イベントでは道の駅保田小学校で染色体験を開催。
子供から大人まで、多くの人が染色を体験していってくれたし、みなさんの作品がすばらしかった。輪ゴムで縛るだけでも、布の折り方や縛り方一つで、面白い模様が浮かび上がるのです。
葉っぱのたたき染体験
藤井先生に教わった、面白い染色方法“葉っぱのたたき染”。
コピーのように、葉っぱの葉脈まで綺麗に布に写し取ることができるのです!!
葉の種類によって、たたき染に向いているもの、不向きなものがあるけれど、この葉っぱはどうかな? と試すのが面白かった。
畑で邪魔者扱いの雑草たちが、染色の世界ではとても美しい色を出してくれることも、物のミカタが変わった出来事。
こちらも、保田小学校のイベントに参加させてもらい、子供にも大人気でした!
親子で葉っぱのたたき染を楽しめます。
季節のもので染める、草木染
冬は竹でイエローやグリーンに染め、春はヨモギ、クズ、カラスノエンドウなどでグリーンに。
ビワは枝や木の皮、葉っぱでピンクやオレンジ系の色を出せるし、秋はクサギのガクと花びらを分けてブルーとピンクに染め、夏は「7色に染められる」と言われている藍で、ブルーは勿論パープルやイエローにも染められました。
庭先にある雑草、畑の雑草、邪魔者だった植物たちが、染色というフィルターを通すと大活躍する植物に変身するからおどろきです。
この仕事で学んだ草木染を、安房での日々の暮らしに活かしていきたいです。
忙しくてなかなか手が出せないんですけどね💦
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