ノラ猫としてカフェに居着いていた猫のワラワラを、「ちゃおちゅーる」で車へと導く。
猫のぐにゃぐにゃした体が苦手で、恐る恐る抱っこして車内へ。
特に暴れることもなく無事わが家に着いたが、玄関前には犬のあわがいる。
縁側の窓を開け、ワラワラを抱えて急いで家に入る。
ワラワラは家の隅っこへ行って、動かない。
自由に外に出られるよう、窓も開けておいた。
気づいたらわらわらの姿はなく、外を探しても見当たらない…。
猫に詳しい友達に聞いたところ、最初はここが家だと慣れるまで、一部屋に閉じ込めておいた方がいいらしい。その後落ち着いてから放して徐々に慣れさせるのだとか。
猫を預かったことはあるけど、飼ったことがない私。
いつも猫を預かるときと同じような感覚でいたけど、それじゃダメだった。
結果、一泊も家で過ごすことなく、ワラワラはわが家を去った。
田舎には猫が多い?
わが家周辺では、猫を飼っている人もいるし、飼っているという認識があるのかどうか知らないが、エサをあげている人もいる。
だから必然的に猫が多い。
猫が多いと、縄張り争いも起こる。
どうやら狂暴な猫がいるらしく、友達猫もその猫に怪我を負わされたことがあるらしい。
そして、勝手に家に上がり込んでくる猫もいる。
夜中、蚊帳の中で寝る私の傍らに立ち、しゃがれた声でにゃーにゃ―鳴かれたときは怖かった。
それだけ猫がたくさんいるくせに、ネズミを捕るという仕事はちゃんとやってくれない。居るなら仕事してくれよ、と思うが、そう都合よくはいかないようだ。
猫を飼うにあたり、近隣の猫たちに受け入れられるかどうかが心配だった。
どこかへ去ってしまったワラワラ。
エサをもらいに行って、猫にいじめられたりしていないだろうか?
猫のワラワラが去って5カ月
散歩のときも、出かけるときも、ワラワラはいないか?と探していた。ワラワラが住み着いたカフェに何度も足を運んだが、戻ってはいない。
戻ろうとして山に入ってしまい、迷っているのかもしれない。
人懐こさと愛らしさから、既にどこかの飼い猫になっているのかもしれない。
どこかで元気に暮らしている。
そう思うことにして、私は相変わらずネズミ問題に悩まされていた。
あわの散歩に出かけると、同じ場所で同じ猫と出逢うようになった。
あわが勢いよく行くからすぐに逃げてしまうのだが、ある日車で出かけるときに見たその猫は…ワラワラ??
「ワラワラ、おいで」
と声をかけると、にゃ~と寄って来るではないか。
それでもワラワラなのかどうか自信が無かった私。
昔撮った写真と比べてみた。
この模様。
白い手足。
短くて曲がった尻尾。
ワラワラだ!!
おまえの家はここだよ!ワラワラ餌付け大作戦
怪我もなく、元気な姿でわが家に戻ってきたワラワラ。
とりあえず、毎日外でエサをあげるようにした。
朝、外に出ると「にゃ~」と姿を現し、寄って来る。
ご飯の時間以外は、どこにいるのか謎。
そのうち、家の中でエサをあげるようにした。
「このままここに居ていいよー」と言っても、やっぱり出ていく。
朝いつもいる場所にタオルを敷いた段ボールを設置。
すぐには入ってくれなかったけど、いつの間にかそこで寝るようになったみたいだ。
朝あわと散歩に出ると、あわも私もまずそこにワラワラがいるかどうかを確認。
ワラワラは段ボールから顔を出し、出て来る。
あわにもワラワラにも、「家族だよ」と毎日言い聞かせる。
あわは興味津々で、遊びたくて仕方ないのだが、ワラワラはあわが怖いようだ。
あわを抱っこしてワラワラに近づけたときは、猫パンチをくらった。
そのときのあわの顔ったら・苦笑
猫のワラワラ、2拠点居住のデュアラーか?
エサを食べたあと、家の中で過ごす時間も増えてきたが、夜はいつもお出かけ。
外で遊んでいるのか、どこかの家に帰っているのか。
それでも、朝はいつもの場所にいて、いつもの段ボールの中で寝ている様子。
私が庭で作業をしていたら、「にゃ~」とついてきたり、ひじきさんとも挨拶して、お互い顔見知りになっている。
そして11月20日、ついにワラワラがわが家で一夜を過ごした!
夜活動して煩かったら嫌やな。
蚊帳の中で寝る私に対し、蚊帳を引っ掻いて入れろと訴えてきたらどうしよう?
そんな心配はどこへやら。
ワラワラは暴れることも、蚊帳を引っ掻くこともなく、私が起きるまで一人静かに過ごしていた。
なんていい子なのぉ??
家の中で動物を飼う。
子どものころは憧れたけど、大人になるとちょっと抵抗もあった。
でも、近くに居てくれるのって、いいね。
いっぱい盗撮しちゃう。
少しづつ、あわとの距離も縮まって、仲良くなってくれたらいいな。
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